口腔ケアのポイント

高齢者の口腔ケアには口腔内を清潔に保つ為の清掃を中心としたケアと、 老化による噛む力の低下を防ぐ口腔の機能訓練を中心としたケアの2種類に分けられます。

口腔ケアのポイントとしては毎日継続することが重要ですので、 介護者都合の傷みを伴う無理なケアをすることなく高齢者の方にケアをして貰うと 気持ち良いと覚えて貰うことが必要となります。

ケアを行う時は、まずは口腔内の状態をチェックします。
何故なら口腔内に問題が有り腫れや痛みが有ると、 ケアを施しても苦痛に感じてしまうのでケアを嫌がってしまうからです。

痛みの原因としては口内炎や歯肉の腫れ、 欠けた歯や義歯が口腔内に傷を作っている等があるので丹念に有無を確認しましょう。
もし問題を発見した場合には歯科医師に相談をします。

当然ながら口腔内ケアでは高齢者本人にして頂くのが前提となり、 ケアを行う人は様々な道具を使用して高齢者が出来る能力を活かすように 介助へ回るのが重要となります。

そして、最終的な仕上げと確認は介護者がチェックを兼ねて手伝って行います。
高齢者の口腔ケア中に発生する事故で1番恐ろしいのが誤嚥事故です。

特に寝たきりの状態が長く続くと嚥下能力がしている高齢者は水分の誤嚥をし易く、 それを繰り返した場合には誤嚥性肺炎を引き起こす可能性がありますので、 水分が気管に入らないように十分に注意をする必要があります。

他にも嚥下機能に障害が発生した場合や、 服用している薬の副作用の影響で唾液の分泌量が低下すると口腔内が乾燥してきます。

その結果として口腔内の乾燥により発声が難しくなる時や、 口腔内に汚れが溜まって虫歯の温床となる場合、 菌が増殖して感染症などの様々な悪い影響を与える可能性が出てきます。

それは本来でしたら口腔内では唾液が歯の表面や隙間、 舌などの粘膜に付着して汚れや菌を洗い流してくれるのですが、 その自浄作用の能力を失っているからです。

その悪影響を防ぐ為にも唾液の分泌を促進させる耳下腺や顎下線等へのマッサージや、 舌を動かす能力や嚥下能力を維持・向上させる口腔機能訓練が重要となります。

また、高齢者は加齢に伴って心身共に変化が生じます。
その中には心臓病や高血圧といった全身に影響を与える基礎疾患も存在するので、 治療方針にも配慮が必要になります。

その為、一部の大学病院のような大規模病院では院内標榜課として、 高齢者向けの歯科治療・義歯の治療やメンテナンス、 口腔ケアに特化した高齢者歯科を掲げている病院も存在していますので活用して欲しいと思います。